初代タイガーマスクと暴走王・小川直也が語る〝1・4東京ドーム事変〟秘話「長州さんが…」
バルセロナ五輪柔道銀メダルで、プロレスラーとしても活躍した〝元暴走王〟小川直也氏(56)が、自身のユーチューブチャンネル「小川直也の暴走王チャンネル」を更新。兄貴分だった初代タイガーマスク(佐山サトル=67)と、四半世紀ぶりとなる〝再会〟の様子を公開した。 1997年にプロレス入りした小川氏は、故アントニオ猪木さんと初代タイガーから手とり足とりで指導を受けた。「初代タイガーマスク 佐山サトル【公式YouTube ch】」との合同企画で実現した対談は、2人の師匠、猪木さんのマネジメント事務所「猪木元気工場(IGF)」に、パーキンソン病で闘病中の初代タイガーが訪れて行われた。 「オーちゃん」「佐山さん」と呼び合う2人は、25年半ぶりの〝再会〟にも、当時と同じく息はぴったり。小川氏は「本当にいい兄貴。『オーちゃん、やってこいよ』と言って、オレのことを守ってくれたし、お世話になった」などと、初代タイガーに何度も感謝の言葉を述べた。 猪木さん、初代タイガー、小川の3人はUFO(世界格闘技連盟)を結成し、新日本プロレスと敵対。1999年1月4日東京ドーム大会では、小川が狂気のファイトで破壊王・橋本真也を撲殺KOした。試合後には「新日本プロレスファンのみなさま、目を覚ましてください!」とマイクアピールすると、UFO軍と新日本勢による大乱闘が勃発した。 対談では伝説の〝1・4ドーム事変〟にも触れて、初代タイガーは「ああいうシチュエーションをつくる猪木さんはすごい。あれがあるからオーちゃんがあるみたいなもの」と振り返る。小川氏は「猪木さんもそうだし、佐山さんもそうだし、新日本プロレスを良くしようというのが大前提だった。新日本プロレスをぶっ潰すのではなく、良くするためにやった」と、1・4事変の〝真意〟を打ち明けた。 その上で初代タイガーは「その前の年、東京ドームでやった時、猪木さんが控室のモニターを見てて『佐山、見てくれよ、今の試合こうだろ』と文句たらたら言って『俺、もう見ないよ!』と背を向けた。何が違うのと見てみたら、俺たちの時代と全然違う。それをまた復活させるという猪木さんの気持ちがあった」と、1・4事変の仕掛け人とされる猪木さんの秘話を披露。小川氏も「猪木さんは『戦いがない』といつも言っていた。そういう話が尽きなかった」と続けた。 大乱闘後、初代タイガーはバックステージの控室前で、新日本を仕切っていた長州力と鉢合わせになった。「俺の顔見た瞬間に長州さんが大周りするんだよ。『あれ、俺、何かやったかな?』って」と笑いながら明かし、長州から避けられたとか。 さらには「1・4の時に(小川氏が)ドーピングしていると言われた。オーちゃん、興奮しているから」と暴走王まさかの〝ドーピング疑惑〟を暴露。当時、一部メディアで報じられたことだが、健康オタクの小川氏は「あれは佐山さんが『ドーピングしているかもしれない』というから…」と苦笑いした。初代タイガーも「オーちゃんはビタミンBとかプロテインとか飲んでるからそれですよと言ったら、(報道陣が)みんなバカ負けしてた。楽しかった、こっちも適当に言ってたから」とニヤニヤ笑いながら、自ら話を盛ったことを認めていた。 UFOの絆は25年たっても変わらなかった。
東スポWEB