日銀・多角的レビュー④:非伝統的金融政策とは何か
各国の事情に即した望ましい政策の組み合わせを模索
将来の景気後退に対して金融政策が十分に対応できるかどうかについて大きな不安が残るなか、次の景気後退、あるいは次に金融危機が生じる前に、非伝統的金融政策に関するこのような点を十分にレビューしておくことが各中央銀行に求められるだろう。それを踏まえて金融規制、財政政策、構造改革など多様な政策手段を、(非伝統的金融政策での反省も踏まえて)各国の事情に十分に即した望ましい組み合わせで実施していく戦略を、各国で検討すべきであると考える。 非伝統的金融政策の効果と副作用の分析についても、非伝統的金融政策の実施と同様に、日本銀行が世界の中でその先駆的役割を担うことができるように、しっかりとした多角的レビューの取りまとめが示されることを強く期待したい。 木内登英(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト) --- この記事は、NRIウェブサイトの【木内登英のGlobal Economy & Policy Insight】(https://www.nri.com/jp/knowledge/blog)に掲載されたものです。
木内 登英