「私たちの商売、引き継ぎませんか?」 夫婦で切り盛りする地域でたったひとつの商店 後継者がいない問題にどう向き合うのか ”後継者不足”全国ワースト4位の北海道で進む支援の取り組みとは?
昆布の加工会社を引き継ぎ社長になった人も
事業承継・引継ぎ支援センターを利用し、浦河町で社長になった人がいる。 日高昆布の加工会社を引き継いだ石見元気さん34歳だ。 石見さんはもともと浦河町の漁協に勤めていたが、前の社長が高齢のためセンターに登録していることを知り、後継者になることを決意した。 「(Q:これはどこに発送する?)関東方面ですね。前社長が取引していた顧客とそのまま仕事できるのが一番の利点」(石見さん) しかし、引き継いだだけでは売上は横ばいのまま。 そこで石見社長は新たな事業を考える。 「うちのホームページです。通販です。個人客から(注文が)来ますね」(石見さん) 「引き継ぐだけではなく、譲り受ける人の創意工夫が加わり、今までの事業に新しい考え方や取り組みをプラスして展開する人が増えている」(糀屋さん)
引き継いでくれる人にはサポートを惜しまず
後継者を探している平取町貫気別の細川商店。 「若い人なら配送サービスなど利用できるんだろうけど(平取町貫気別は)そうじゃない人の方が多い」(常連客) 「(Q:客は高齢者が多い?)そうですね。住んでいる人は大体そういう感じ」(幸子さん) 貫気別は平取町の中心部から車で約30分。 昭和の時代には約1400人が暮らしていたが、現在は300人ほどに減少している。 「もし引き継いでくれる人がいて、何か(新規事業を)考えなかったら(厳しい)」(幸子さん) 午後5時に閉店。 この日の客は20人、売り上げは5万円ほどだった。 「店を半分に仕切って、こっちで(商店を)やって、こっちで別の事をやってもいいし、コンビニみたいな形でやってもいい」(幸子さん) 細川さん夫婦は引き継いでくれる人にはサポートを惜しまず、協力していきたいと思っている。
北海道文化放送