道具と筋肉のケアで次の登山に備えよう!下山後にすべき5つの事
登山を終えて帰宅後、やるべきことを行っておけば、次の登山がより安全に、かつスムーズなものになります。 【写真7枚】バックパックの底部の汚れを放置すると、金属製のものなら錆びてしまう可能性が。下山後の道具と筋肉のケア方法を写真で見る 今回は、登山後にするべき5つことをご紹介します。
下山後のケアが大切な理由
充実した登山を終えて街に戻ると、どっと疲れが出てきます。 身体は筋肉痛。登山道具は汚れ、バックパックの中もそのまま。このような下山翌日は、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。 身体も道具も、何もケアをしなければ劣化を早めてしまいます。そのままにして次の登山に向かうと、道具の破損、そして怪我の発生リスクを高めます。 身体と道具のケアに加え、登った山の状況を整理しておけば、次の登山時に役立つ情報となり、より安全な登山へと繋がります。
次の登山を安全に!下山後にする5つの事
◆道具の洗浄 下山後、まずやっておきたいのが道具の洗浄です。 下山後の道具は土や砂、埃などの汚れが付着しています。登山靴やテント、バックパックはその代表格ともいえます。 付着した土に雑菌が含まれていることで劣化が早まります。さらに、水分が染みたままでも素材の劣化は進行します。 大切なのは、道具の汚れを除去し、ドライな環境に道具を保つことです。 登山靴のソールに付いた汚れはブラシで除去、テントは一度出して乾かすなど、道具に応じた洗浄やメンテナンスを行いましょう。 筆者はバーナーヘッドの掃除も毎回行っています。油汚れがあると砂埃が付着しやすくなるので、ブラシやウエスで汚れを除去しています。 道具の洗浄は、下山してすぐに取り組むのがおすすめです。翌日まで放置すると面倒になってしまいますし、次の仕事休みまで汚れたままに、などということに繋がります。忘れずに洗浄することで道具に愛着も湧き、一層登山が楽しくなりますよ。 ◆バックパック内の整理 次の登山でも使うからそのままにしておこう。そんな道具、ありませんか。 レインウェアはその最たるもので、数年間バックパックの定位置に収まったまま、ということも珍しくないのではないでしょうか。(かつての筆者のことです) 当然ながら、道具の劣化速度は保管状況に左右されます。 レインウェアはバックパックに収まったままだと、カビが発生したり、細部の加水分解が早まったりします。 バックパックには底部の汚れが堆積し、これが道具に触れ続けることも良くなく、金属製のものなら錆びてしまうこともあります。 下山したらバックパックの中身は出しておき、道具は次の登山準備ですぐに手に取れるよう、決まった位置に戻しておくのがおすすめです。 ◆帰宅後は忘れずに充電 ヘッドライトやカメラなど、日常的に使わない道具の充電忘れは、次の登山で困ります。 充電を忘れて登山を決行すれば、行動不能にも繋がり、遭難の可能性が高まって致命的な事故に至ることも。 筆者は、時計・カメラ・モバイルバッテリーなどを下山後に必ず充電しています。 「登山準備の時にすればいいか」と面倒くさがっていたら、充電を忘れてモバイルバッテリーがただの重しになっていた、などということもあります。 次の登山まで期間が空いていても、バッテリー0%という最悪の事態は避けられるので、下山後の充電は必須です。 ◆記憶でなく記録に残す 近年は、さまざまな方法で登山の記録が残せるようになりました。 最たるものは登山記録をシェアするサービスで、手軽に正確な記録を残せますし、自分のみならず多くの人の登山に生かされています。 筆者も、以前はGPSと写真を個人で残しておく程度でしたが、現在はこうしたサービスを利用しています。 下山後すぐは記憶が鮮明ですし、登山道の状況や道迷いの可能性があるポイントなども細かく覚えています。 そのため、なるべく下山日に記録するか、遅くても翌日には作成しましょう。 登頂までの所要時間や必要な道具などを記録しておくことで、次の登山での「これで大丈夫だろう」という油断を防ぐことができますので、登山記録は作成しておきましょう。 ◆疲労回復のためのマッサージや身体の不具合を確認 下山後の筋肉痛は、翌日の仕事やプライベートに影響を及ぼしますので、下山したら必ず行っておきたいケアの一つです。 特に下半身のケアは大切です。ふくらはぎをゆっくり伸ばしたり、オイルを塗ってマッサージしたり、緊張した筋肉を解すように優しく関節を動かしたりなど、色々な方法でケアをしましょう。 下山して入浴を終えた後などは、すぐに布団に入って眠りたくなるかと思います。そこをグッと堪えて、マッサージしてみましょう。翌日の疲労感はかなり変わってきます。 常に登山をしているか、同じ強度の運動を継続している人でない限り、大なり小なり筋肉痛は訪れます。マッサージをしながら身体の不具合も確認しておき、次の登山に備えましょう。