売上を指標にせずに「業績を上げ続けている企業」の共通点
「来月の売上は目標に届くだろうか......」。いつも「明日の売上」の心配で頭がいっぱい。かといって、不安解消のために、やみくもに労働時間を増やしても心身ともに疲弊するだけ。一方、世の中には、コロナ禍だろうが物価高だろうが関係なく、高い成果を出し続けている企業が数多く実在する。ここでは、そうした会社の共通点を、マーケティングのカリスマが解き明かす。 【解説】顧客数が上がると、単価も購入頻度も上がる3つのメカニズム ※本稿は、『THE21』2024年12月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。
「苦しんでこそ仕事」は本当なのか?
「来月の売上は、いや、明日の売上はどうなるだろう?」 「お客さんは明日も来てくれるのだろうか」 「あの商品は本当に売れるのか」 「まだ1件も注文が入っていないけど、大丈夫なのか」 あなたがマネジャーや店長だとしても、あるいは一社員だとしても、はたまた経営者であったとしても、多くの人が日々、こんな悩みで頭がいっぱいなのではないでしょうか。昭和世代の人なら「苦しんでこそ仕事」などとうそぶくかもしれませんが、それはなかなかしんどい道。少なくとも私は遠慮したいですし、読者の皆さんも、本心ではそう感じているのではないでしょうか。 そして、少しでも売上を上げねばと、深夜まで残業をする。あるいは、店舗の営業時間を延ばし、挙句の果てには24時間営業にする。確かに少しは売上が上がるかもしれませんが、自分も周りのメンバーもどんどん疲弊していってしまいます。 私がお伝えしたいのは、そうではない「別の道」があるということです。それは、「日々の売上の心配をすることなく、愉しく仕事をする」という道です。 私は全国の1000社以上の企業が参加する会を主宰していますが、そこには「明日の売上の心配をすることなく」「毎日、愉しそうに仕事をしながら」「圧倒的な業績を上げ続けている」会社が多くあります。 もちろん、何の悩みも不安もない、といったらウソになるでしょう。でも、少なくとも「明日の売上はどうなるのか」という不安に常に囚われている人は、ほとんどいません。