スイスと日本 国交樹立150周年 意外な共通点とは?
日本とスイスの国交が樹立されてから、2014年2月6日で150年になります。幕末の1864年、元号が文久から元治に変わった年、江戸幕府は徳川家茂が将軍だったころ、日本は最初のヨーロッパの内陸の国のとして初めて、スイスと修好通商条約(国交の樹立)を締結しました。150周年を記念し、2月6日から「スイスデイズ」と称し、東京・六本木ヒルズなどでさまざまなイベントが行われます。
国交樹立150周年についてウルス・ブーヘル駐日スイス大使は「本年、注目すべき多くの文化行事が日本とスイスで開催されることはうれしいことですが、それを通して得られる人と人との絆を何よりも喜ばしく思います。スイス人として日本から学ぶことはたくさんあります」とコメントしています。 ■スイスとはどんな国? スイスは、東をリヒテンシュタインとオーストリア、西をフランス、南をイタリア、北をドイツに挟まれ、海に面していない国です。海運国ではないスイスは当時、「黄金のジパング」と言われた日本の鉱山資源に着目し、アジアでは中国に次いで2番目に国交を樹立しました。すでに日本との国交のあったポルトガルの船に乗って使節団が来日し、開国直後の日本と新たな関係を築くことになります。 それから150年、鉱山資源は貿易の主力ではありませんでしたが、日本にとってスイスはヨーロッパで唯一、自由貿易協定(関税・貿易制限措置やサービス貿易の障壁を原則撤廃する協定)を締結した国であり、また、スイスにとって日本は、EU、アメリカ、中国に次ぐ4番目の貿易相手国となっています。 ■姉妹都市、産業における提携の多い国 スイスの国土は、日本の九州とほぼ同じ大きさ。しかし、その規模にも関わらず、両国の姉妹提携は12を数えます。国土の大きさから言えば、ヨーロッパではオランダと並ぶ多さになります。それだけに、両国の結びつきの強さが証明されると言えるでしょう。 また、産業での結びつきも少なくありません。箱根鉱山鉄道とスイスの高山鉄道のユングフラウ鉄道とは同じ山岳を走る鉄道として、技術協力を行っています。