スイスと日本 国交樹立150周年 意外な共通点とは?
■共通点のある日本とスイス 美しい山々の自然を抱えるスイスと、同じく山地の多い日本。姉妹都市提携なども多く、物理的な距離はあるものの、共通点も多いのがこの両国。中でも象徴的なのが「パンクチュアル(Punctual)」という言葉に集約される国民性ではないでしょうか。聞き慣れない英単語ですが、和訳すると「約束などの時間を守ること」という形容動詞で、時間に対してきちんとしている両国に暮らす人々にとっては、相応しい言葉かもしれません。 「パンクチュアル」な裏付けとして、日本とスイスの鉄道の正確さは世界でも有数と言われています。海外旅行などで鉄道を利用したことのある人なら、タイムテーブル通りに動かない鉄道に驚いた経験があるのではないでしょうか? 日本やスイスのように正確な運行がされている鉄道は、世界でも限られています。 その背景には、やはり時計産業の成熟にあると言えるでしょう。2011年のスイスのフォントーベル銀行が発表した「世界の時計メーカーランキング」では、上位10位中スイスが5社、日本が3社ランクインするなど、時計産業の頂点に両国が君臨しています。日本のメーカーは5位にシチズン、7位にセイコー、9位にカシオがランクインしました。時計産業が発展していった背景について「勤勉で細かい作業が得意な資質が、時計作りに合っていた」とブーヘル大使。 また、礼儀ただしさ、という点でも共通するそうです。「スイス人として日本から学ぶことはたくさんあります。たとえば典型的なスイスらしさに思える礼儀正しさ、人を敬う姿勢、清潔さなども、日本ではスイスで体験するよりもっと徹底して生活の中で実践されています」(ブーヘル大使)と話しています。ヨーロッパにおいて、礼節を重んじる国であるスイスにとっても、“おもてなしの国”日本の礼儀正しさは見本になると言います。 物理的に遠い位置にあるスイスと日本ですが、意外なところでの結びつきも多く、150年の節目を迎え、ますまず関係を強化、発展していきそうです。