中西圭三さんが「顔面神経麻痺」発症 5つの原因・なりやすい人の特徴【医師解説】
顔面神経麻痺になりやすい人・予防の方法
顔面神経麻痺の多くは、ウイルス感染や神経に潜伏しているウイルスの活性化によって引き起こされます。ウイルスから体を守るためには免疫が関係しており、日頃から免疫を保つ、もしくは免疫をあげる生活を心がけることが重要です。 [顔面神経麻痺になりやすい人] 過労やストレスの蓄積が原因で免疫が低下している人は、ウイルスの再活性化を引き起こしやすく、顔面神経麻痺を発症しやすいと考えられています。糖尿病・免疫不全症・免疫抑制剤治療中の患者さん・がん患者さんも、ウイルスの再活性化が起こりやすいです。 水疱瘡(水ぼうそう)の既往がある人も、年齢とともに免疫が低下するため帯状疱疹の発症率が上昇します。日常生活で急激なストレスを受けた際は、顔面神経麻痺を引き起こしやすいため注意が必要です。マダニに噛まれて細菌が身体に入って起こるライム病も顔面神経麻痺を引き起こします。 山や草むらで作業をする人も発症しやすい環境なので注意が必要です。 [顔面神経麻痺の予防] 顔面神経麻痺の予防は、ウイルスの再活性化を防ぐことが重要です。ストレスを溜めない・適度に休息するなどして、免疫を低下させない生活を心がけましょう。普段から健康診断を受け、持病を把握しておくことも大切です。 水痘帯状疱疹ウイルスにはワクチンがあります。一方でワクチン接種には副反応もあり、稀に重篤になることもあります。ワクチン接種による予防はメリットとデメリットを天秤にかけて検討しましょう。 山や草むらに入るときは、長袖・長ズボンを着用し、マダニから身を守る工夫が必要です。顔面神経麻痺の症状は、ある日突然起こります。発症後に受診せず様子をみてしまうと、治療開始が遅れ後遺症を残す可能性が高まります。症状がみられた場合は、すぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。 ※この記事はメディカルドックにて【顔面神経麻痺】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。 [この記事は、メディカルドック医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
監修医師:
田頭 秀悟 先生(たがしゅうオンラインクリニック) 鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。