小関裕太「直感を大切にするタイプなので、ひと目惚れの経験は何度かあります」
── 今まで世界中で、さまざまな俳優が演じてきたロミオというキャラクターについてはどうとらえていますか。 小関 真面目な部分があるけれど、真面目と言われるのがイヤなタイプなんだろうなと考えています。家柄や親に縛られるのが嫌で、マーキューシオやベンヴォーリオなど、ちょっとくだけた仲間たちとの時間を大切にしています。そして、いろいろなことに反発したい年頃でもあります。 ── 小関さんもそうでしたか(笑)? 小関 10代の頃はそうでした(笑)。僕、ロミオが仲間を大切にするのは、反発心の現れだとも思うんです。そして、ロミオは女の子と遊んだことはあっても本気の恋愛はしたことがないのではないかな。 ── というと? 小関 ロミオは家柄も良く、これまでの人生、常に周囲から求められてきたはずです。でも、はたして彼自身が求められていたのか、ロミオ自身も疑問を感じていると思うんです。また、彼自身が本気で誰かを求めたことはこれまでなかったのではないかなと。 だからこそ、自分は一生、本気の恋愛ができないのではと不安に感じているのではないかと考えていて。そんな彼がジュリエットと出会い、本気の恋に落ちたことが彼を死に導いた──、そんなところを大切に、ロミオという役柄に向き合っています。作品が持つ皮肉さを含め、自分らしくロミオというキャラクターを表現したいですね。
── ひと目惚れをして、一気に激しい恋に落ちていく感覚、小関さんは共感できますか。 小関 ひと目惚れ、理解できますよ! 僕も直感を大切にするタイプなので、何かにひと目惚れするという経験はあります。 ── この『ロミオ&ジュリエット』はミュージカル版です。ロミオ役はたくさんの楽曲を歌いますよね? 小関 そうなんですよ! ミュージカルにはこれまでも何度か出演していますが、17曲もの楽曲を歌うのは今回が初めてです。クラシカル調のものなど、これまで僕が触れてこなかったジャンルの楽曲もあり、僕にとっては新たな挑戦で、今、必死で練習しています。稽古では、11時から20時くらいまで歌い続けているので、家では氷をなめるなど、喉のケアを心がけるようにしています。