注意点やコツは? 美術専門家に聞く、アートへの良い投資法
投資としてのアート
アートはインテリアの消耗品として販売されることが多いが、モースは、アートは資産としても考えることができると指摘する。「株式市場が下落に見舞われているときでも、アート市場は消費者側の買い手に安定性を見出すことができるのです。純粋にインテリアの観点から言えば、アートは家にとって最高の投資になります」と、彼女は説明する。 家具はいずれ傷みが出てくるが、アートは適切な額縁に入れ、UVカットガラスで壁に飾れば、きれいな状態を保てることが多い。 ヴィリンジャーは、アートやデザインは長期的に安定した投資対象になりうると言う。 「アート市場のテイストは時代とともに変化するものであり、一般的に価値のあるものと同様、将来の保証はありません。とはいえ、素晴らしい品質の作品であれば、その価値を維持できる可能性はあります」と、ヴィリンジャー。 「一般的に、最も価値のある作品は、その芸術運動のリーダーであったアーティストの作品か、特定のジャンルの模範的な作品です」と、モースは指摘する。
アート作品を投資対象にする理由とは?
もし、あなたの考える投資価値のあるアート作品が、金銭的な利益をもたらすためのものであるならば、絵画、彫刻、ドローイングなどの入札や購入の際に気をつけるべき多くの特徴がある。 「片づけコンサルタントの近藤麻理恵が特に話しているように、その作品があなたに喜びをもたらしてくれる、“ときめく”ものだと確信したら、次のことを考えてみてください。作品の構図はバランスがとれているか? その作品が属する芸術のジャンルとの関連性は? 作者は誰で、その作品は以前どのように売れたのか? サインや鑑定書はあるか? これらは投資に値するかどうかの判断材料となる重要な点です」 と、モースは説明する。 ヴィリンジャーは、購入時の作品の状態を考慮することも重要だと言う。 「長期的な価値に影響を与える可能性があるため、作品のコンディションがプロの保存修復師によって十分に維持できるかを確認することが重要です」