山下、竹田らが米ツアー挑戦で国内女子は“混戦必至” 「新たな女王」として浮上するのは誰だ
しかし、再び活躍の舞台を国内に戻そうとしている選手もいる。それが、2020-21シーズンの賞金女王で東京五輪では銀メダルを獲得した稲見萌寧だ。 稲見は昨年のTOTOジャパンクラシックで米ツアー初制覇と国内ツアー通算13勝目を飾ったことで、今年は米ツアーを主戦場とした。しかし、出場18戦で予選通過したのはわずか6大会。最高成績はLPGAドライブオン選手権の8位で、これ以外はトップ10入りすることができなかった。 稲見は、もともと海外志向ではなかったとされており、日本復帰は海外流出が続く国内ツアーにとっては明るい話題。腰痛持ちなど不安要素もあるが、年間8勝と大躍進した2021年のようなプレーを見せ「女王」復活となれば、大きな話題となるだろう。 また、“国内組”にもまだまだスターが揃っていることも明るい要素だ。 今季のメルセデス・ランキングで4位となった小祝さくらは、2024年も2勝し6年連続でのツアー制覇を達成。1998年生まれの“黄金世代”の一人で、同世代の人気プロが次々に世界へと羽ばたく中、ツアーの中心として日本の女子ゴルフを盛り上げてきた。 プロテスト合格翌年の2018年開幕戦から2022年のリゾートトラスト レディスまで全試合に出場しており、歴代4位の国内142試合連続出場を記録。全米女子オープン出場のためツアー“皆勤”は途切れたが、その後も全試合出場は続き、今年のCATレディース前までプレーするという“鉄人”ぶりには頭がさがる。来季は、小祝の初の女王戴冠なるかが注目ポイントの一つになるはずだ。 桑木志帆と川﨑春花も、来季はさらなる飛躍が期待されるプロたちだ。シーズン3勝した桑木は、最終戦のJLPGAツアー選手権リコーカップで優勝し最高の形でシーズンを締め括ったが、イーグル数では竹田を上回る13を記録し、アグレッシブなプレーが魅力。来季も同様のプレーができれば、ツアーの主役となる可能性は十分だ。