家庭栽培で人気のイチジク。プロが教える収穫の見極め方とタイミング【趣味の園芸11月号こぼれ話・前編】
大:誌面でも紹介した'ゼブラ・スイート'など、熟すと果実の口が開いてくるものもあります。育てている品種が完熟するとどのような状態になるのか、しっかり把握しておくとよいでしょう。
収穫は、朝か夕方に。傷つかないようにやさしく扱って
編:完熟したあと、収穫時に何か気をつけるべきことはありますか? 大:とにかくやさしく扱うことです。イチジクの果実は傷つきやすく、傷つくと格段に日持ちが悪くなります。果実の果梗に近い部分を指で軽く摘まみ、果実を下から持ち上げるようにすると、完熟果は簡単にとることができます。果実を持って引っ張るのはNGです。手袋を着用するのもお忘れなく。 編:繊細なんですね。最後の最後に傷つけてしまわないよう、気をつけます。 大:じつは、収穫に適した時間帯もあります。 編:時間帯ですか? 大:朝か夕方に収穫した果実が一番おいしいです。植物の活動が盛んな8~15時の収穫は避けてください。 編:知りませんでした! 朝はなんとなくよさそうなイメージもありましたが、夕方もよいのですね。 大:朝か夕方ならどちらでもOKです。これで収穫まで一通り説明できましたね。 後編では、誌面でも紹介したイチジク栽培におすすめの最新園芸資材について、詳しく解説します!〈10月28日公開予定〉 大森直樹(おおもり・なおき) 岡山県を拠点に、全国へ赴き果樹の生産指導を行う。著書に『NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 イチジク』(NHK出版)ほか。 撮影協力/小出農園、奏果舎