米ホームレス、18%増の77万人超 物価高などで記録的な伸び
Kanishka Singh [ワシントン 27日 ロイター] - 米住宅都市開発省が27日発表したデータによると、今年1月時点でホームレスの状態だった人が保護施設の一時入居者を含めて77万1480人と過去1年間で18%増加した。住宅価格上昇や物価高、制度的な人種差別、移民流入などを背景に記録的な伸びとなった。 米国ではホームレス問題が深刻化しており、多くの都市で貧困にあえぐ人々が歩道にテントを張って野宿する光景が日常的に見られるようになっている。 18歳未満のホームレスが33%増と最も大きな伸びを示し、15万人に上った。 また黒人がホームレス状態の人全体の32%を占めた。 住宅都市開発省は「全米で深刻化する手頃な価格の住宅不足、インフレ上昇、中低所得世帯の賃金低迷、制度的人種差別の持続的影響により、ホームレス支援システムは限界に達している」と述べた。 また、さらなる公衆衛生危機、自然災害による住居喪失、移民増加、コロナ禍に実施されたホームレス防止プログラムの終了などにも言及した。