マクロン仏大統領「議会解散で政治不安増大」、新年演説で反省の弁
[パリ 31日 ロイター] - フランスのマクロン仏大統領は31日、新年のテレビ演説で、6月に国民議会(下院)の早期解散を決定したことが政治不安の増大につながったと認め、反省の弁を述べた。 マクロン氏は国民に向けて行ったテレビ演説で「(早期解散の)決定で一段の不安定性が生み出され、平和はもたらされなかったと冷静さと謙虚さをもって認識している。私に全面的に責任がある」と述べた。 その上で「解散は国民のための解決策ではなかった。むしろ議会の分裂につながった」とし、これまでで最も明確に反省の弁を語った。 国際問題については、トランプ次期米大統領が関税措置を導入する可能性がある中、欧州連合(EU)は国際貿易の場で「お人好し」であることを止めなければならないと指摘。「他者が制定し、いまだに順守しているのはわれわれだけになっている貿易ルールにノーと言わなければならない。他者への依存を増大させる全てのものにノーと言わなければならない」と語った。 安全保障については、ウクライナや中東での戦争のほか、ジョージア、ルーマニア、モルドバでの選挙操作の疑惑に言及し、安全保障を当たり前のものと受け止めてはならないと指摘。「欧州は自らの安全保障と防衛を他に依存してはならない」とし、EUのパートナー国に対し防衛のために一段の措置を実施するよう呼びかけた。