【40代、50代・どうする?眼瞼下垂⑧】他人事じゃない!「眼瞼下垂」 手術の専門ドクターが答える! 疑問・質問 Q&A
国内ではまだ数少ない眼瞼下垂の専門ドクター、眼科医・高田尚忠さんに学ぶ「眼瞼下垂」の治療最前線。実際の手術について気になる質問・疑問を先生に投げてみた。どんなことにも率直に向き合う高田先生は回答に迷いがなく、手術を考える人にも安心感を与えてくれる。眼瞼下垂手術をするか、迷ったり考えたりしている人の疑問に、年間2000件以上手術をする高田先生に答えていただいた!
Q1. 眼瞼下垂で手術する人の年齢は平均して何歳くらいですか?
「当院では若い方は中学生から、上は90歳ぐらいまで。老若男女幅広く手術を行っていますが、40代~50代の女性がいちばん多いと思います」(高田先生)
Q2. 眼瞼下垂の治療でセカンドオピニオンは取るべきですか? 何軒くらい行くのがいいでしょう?
「手術件数が豊富かつ実績がある医療機関で、手術の内容説明に納得ができれば、1軒でも問題ないように思います。逆に、きちんとした説明がされず、納得ができないのであれば、何軒でも行って、意見を聞いてみるべきでしょう。 特に、手術をせかすような説明をするクリニックは注意が必要といえます」
Q3. 眼瞼下垂でカウンセリングや相談に行ったら、すぐに手術をすすめられるのですか?
「眼瞼下垂症は、眼科学的に(医学的に)考えても緊急性のない疾患なので、すべてのケースで手術を行うべきとは思いません。あくまでご本人が納得してからのことです。 そのため当院の場合は、しっかりと術前説明(カウンセリング)を行い、安易に手術を受けるように誘導するような営業トークはしていません」
Q4. 「眼瞼下垂は手術なしでクリームで治る」という広告をよく見ます。本当に治りますか?
「まぶたの皮膚のたるみがそのクリームで改善するのであれば、多少の効果はあるのかもしれません。でも、基本的に眼瞼下垂症はまぶたの構造の問題であるため、点眼薬、クリーム、軟膏などの外用薬、内服薬を含め、薬剤で根本から治すことはできないものです。 さらに言えば、眼瞼下垂症もさまざまな原因があるので、その原因に合わせた治療法、手術方法の選択を検討することが必要だと思います」
Q5. 眉下切開手術でも、眼瞼下垂は治るのですか?
「眉下切開手術は、眉毛のすぐそばの皮膚を切除します。余分な皮膚を取り除くことでまぶたをリフトアップさせ、まぶたのかぶりを引き上げる方法です。 まぶたのかぶりがあったとき、眉下すぐを切開して余分な皮膚を切り取り、ほぼ跡が見えないように、細い糸で縫合します。 軽度の眼瞼下垂の方は、眉下切開だけでも症状の緩和に十分つながります。皮膚の重みやたるみが顕著で、視界が狭くなっているようであれば、保険診療で眉下切開手術をすることも。当院の場合は、最初から眉下切開することもあれば、挙筋前転法など基本の眼瞼下垂症手術後に追加して、眉下切開をおすすめするケースもあります。 眉下切開に限らず、さまざまな手術方式の中でその方にいちばん合った方法を提案しています」