虎のソナタ イレギュラーはオフシーズンならでは 空港でホリエモン目撃した虎番「きょうはラッキーだなぁ」
ポケットから何かを取り出した。慣れた手つきで日の丸ハチマキを頭に巻いて、ニッコリ。 「日本が優勝してほしい。日本と戦えることができたのは天からの贈り物」 10日、国際大会「プレミア12」に出場する日本代表はチェコとの強化試合を終えた。試合後の会見。チェコのハジム監督は自ら小道具を仕掛けて日本の優勝を願った。虎番から取材班に加わっている中屋友那も感動。報道陣は自然と拍手をした。森下が4番で活躍し、才木も好投。ここまで侍ジャパンで阪神勢が活躍するのも珍しい。多くは大会期間中に「わざわざ虎番から行かせる必要はあったのか」という議論になる!? 「本当にありがたいです」。記者に運は必要。重圧を感じながら、虎戦士のプレーにさらに注目していく。 運がいい虎番といえば須藤佳裕だ。朝の高知龍馬空港。秋季キャンプ地の安芸を離れ、ドラフト3位指名した木下里都投手(KMGホールディングス)の仮契約取材のため、福岡へ。保安検査場を抜け搭乗ロビーに入ると、一気に目が覚めた。 ホリエモン!? 堀江貴文さん。ライブドア元社長で実業家、YouTuberとして大活躍している金髪のホリエモンが目の前にいた。 須藤は目をゴシゴシこすりながらもう一度、頭を整理しようと思った。 なぜ、ホリエモンが高知にいるのか? 本当にホリエモンなのか? 須藤は調べ始めた。13年ぶりにJRAの馬主免許を取得(馬主名義はSNS media&consulting)した堀江さんは競馬関係の仕事にも積極的。10日に開催されていた高知競馬場の出走表を全部見ても、堀江さんにつながりそうなものはない。その後、堀江さんが自身のXに「羽田空港ランチタイム激混みだが-」などと書き込み、高知から羽田に飛んだことが確定したが、羽田や伊丹と違って広いラウンジもない地方空港では、こんな出来事に遭遇することがある。 「きょうはラッキーだなぁと思いながら、飛行機に乗りました」 堀江さんが大阪近鉄バファローズの買収を申し出たのが2004年。あれからもう20年か。時がたつのは早い。でも、記者にとって、こういう〝専門外〟の人物に会うことはとても楽しい。秋季キャンプで柵越え何発、ブルペンで何球投げたもいいけれど、イレギュラーなニュースこそオフシーズンならではだ。