内向的な人が「自分らしく生きる」にはどうすればいいのか? 内向型カウンセラーに聞いた、コンプレックスを強みに変える方法
だから内向型は、人込み、話し声、満員電車など少しの刺激でも心拍数が上昇し、不快に感じやすいのです。そのため内向型は、日常生活の中で受けた刺激を「静かな時間」で和らげる必要があります。 外向型の中にも「ひとりの時間が好き」という人はいると思いますが、内向型にとっては「静かな時間が取れないと倒れてしまう」くらいなくてはならないものなんです。そのため、「静かな時間が好きな人」より「静かな時間を求める人」という表現のほうが合っていると思います。 ――すごくおもしろいお話ですね。たしかに、人と会ったあとや飲み会のあとはどっと疲れて、家に帰っても何も手につかず、ボーっとしてしまうことがあります。 そうそう! その感じ、すごくよくわかります。受けた刺激によって覚醒レベルが上がってしまったため、それを鎮める時間を脳が求めているんだと思います。 内向型は「静かな人」ではなく「静かな時間を求める人」。似ているようで意味はまったく違います。内向型の意味を誤ってとらえていると、「私は内向型だから、静かでおとなしい性格なんだ」と自分を内向型の枠に押し込んでしまいます。 「内向型」という“言葉の呪い”にとらわれると、なんでも内向型のせいにして自分を諦め、自己評価が下がってしまうのです。 内向型と外向型の違いは「求めている時間の使い方」であり、本来、どちらがいい、悪いと評価されるものではありません。辛党の人と甘党の人がいたときに「辛いものを食べられる人のほうがすごい」とはなりませんよね。辛いものが好き、甘いものが好き。それ以上でもそれ以下でもありません。内向型と外向型も同じです。 こう考えると、内向型に対するネガティブなイメージが溶けていって、ポジティブにとらえられませんか? 私たち内向型が自分らしくいるために大切なのは、刺激を受けすぎないように「静かな時間」を定期的かつ十分に取って、心の余白を確保することです。「静かな時間」があれば、内向型は心穏やかに、元気に過ごすことができます。