「球児にエールを」センバツで国歌独唱、松江北高の門脇早紀さん
阪神甲子園球場で18日に開幕する第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)の開会式で、島根県立松江北高の門脇早紀さん(3年)が君が代を独唱する。「甲子園は高校球児が憧れる夢の舞台。そこに立たせてもらえるのはとてもうれしい」と笑顔を見せる。 【写真特集】センバツ出場の知らせを受け喜ぶ選手たち 門脇さんは、昨年の全日本学生音楽コンクール全国大会声楽部門高校の部で1位になった。幼いころから歌うことが大好きで、5歳の時に地元の合唱隊に入った。中学生でオペラを鑑賞し「演技も含めて全てを歌で伝えるのがすごい」と心を打たれ、オペラ歌手を目指すようになった。4月からは東京芸術大に進学する。 新型コロナウイルス禍が続き、式典などで君が代を歌う経験はほとんどなかったという。「君が代は1フレーズが長く、西洋音楽の音階とは違う。マイクを使うと自分の声が聞こえづらく反響するので、音程を探すのも難しそう」と、急ピッチで練習に励んでいる。 普段は舞台に立っても緊張しないというが、大観衆が見守る甲子園で歌うのは未知の世界。「想像しただけで緊張する」と明かす。それでも「甲子園で歌えることに感謝し、球児にエールを届けたい。(能登半島地震などで)大変な思いをしている人にも、自分の歌がエールになればうれしい」と本番を心待ちにしている。【松原隼斗】