冬至を迎えたら、素敵なお正月飾りを探しに出かけよう【二十四節気とフローリスト】
暦に合わせて咲く色とりどりの花から活力をチャージしたい。昼が最も短くなり、運気の切り替え日と言われる冬至。これから飾りたい花束を、東京・中目黒の「atelier cabane」に束ねてもらった 【写真】モダンなお正月飾りの数々
冬至 12月22日~1月5日
一年でいちばん日照時間が短く、夜が長い冬至。この日は一陽来復と呼ばれ、古来、冬至を境に一日一日と畳の目のひとつずつ陽が長くなるので、陽(よう)に転じる日、運気が上昇する日と言われている。柚子湯に浸かり、体を清めて厄祓いをし、クリスマス、大晦日、お正月と行事が目白押しの年末に備えたい。正月飾りの準備は28日までに済ませるのが良いと言われており、冬至を迎えたら、素敵なお正月飾りを探しに出かけてみてはいかがだろうか。 長寿や健康の象徴である松に、日本人にとっての実りの象徴である、稲穂。大願成就や幸運をもたらすとされている金柑が愛らしいアクセントのお正月飾りは、神聖さと今めかしさが共存している。お正月飾りがより映えるよう大掃除にも精を出し、年神様が訪れるのにふさわしい場所に整えたい。 このお正月飾りを束ねてくれたのは、中目黒に店舗がある「atelier cabane」。15年以上にわたってお正月飾りを販売。新潟県三条市の特別栽培米を育てている米農家のところへ9月末ごろ足を運び、収穫を手伝ったのち、余った稲藁と稲穂を分けてもらっているのだそう。その稲藁を使用し、縄の本数までこだわって、ひとつひとつ手作業でしめ縄を綯(な)っている。そのしめ縄と、実のなる植物、葉を落とさない常緑樹、五穀豊穣を祈る稲穂を組み合わせ、毎年少しずつ風情を変えて販売。 心のこもったお正月飾りのしめ縄は、お正月の時期だけでなく、インテリアとして長く飾っている人も多く、一年を通して家を見守ってくれる。一点もののため、一期一会の出合いを楽しみながら選びたい。 atelier cabane アトリエ・カバンヌ 住所:東京都目黒区上目黒2-30-7 営業時間:11:00-18:00 定休日: 2023年12月31日~2024年1月中 (営業開始日はインスタグラムを確認) TEL. 03-3760-8120 ※記事掲載のフレッシュ花材のお正月飾りの販売は、中目黒店で、12/23,25,26,29,30を予定。お正月飾りは一点もののため、詳しくはオンラインショップ、またはインスタグラムを要確認。 参考文献:『花と短歌でめぐる 二十四節気 花のこよみ』株式会社KADOKAWA 『くらしのこよみ 七十二候の料理帖』平凡社 TEXT BY YURI TAKAHASHI