二郎系ラーメン700軒食べたYouTuberに聞いた「今までで1番美味しかった直系」と「口に合わなかったお店」
「パサ豚」を「ギュチ豚」に変換
――チャーシューを「ギュチ豚」と言ったりと、ラーメンの表現方法にオリジナリティがありますよね。 アカボシ:二郎系のブタは、いわゆる定食屋のお肉とは違うので、「肉肉しい」とか表現しても伝わらないので、新しい語感を作らなきゃなと思いました。ジロリアンの人たちは悪い感想を持ったパサパサなチャーシューを「パサ豚」と表現するのですが、ネガティブな響きで個人的には避けたいと思っています。赤身が多いブタを好んで食べる人もいるので、パサパサではなく、ギュチギュチしているとポジティブな意味を込めて「ギュチ豚」という言い方をしています。 ――いままで食べたお店で口に合わなかったところはありますか? アカボシ:油ギトギトで濃い味というイメージを持って食べに行くのですが、やけにあっさりとしたスープだった時にがっかりすることはあります。でも、僕の口に合わなかっただけで、お店が営業しているのは需要があるということなので悪くは言わないようにしています。他にも乳化スープの二郎系ラーメンを食べに行ったら、前に食べたときよりも乳化のパワーが弱くなっていることもあります。ただ、スープは生き物なので「今日はレアな日」だと捉えるようにしています。
ブタを最初に食べるのは「シズル感」を意識
――二郎系の食べ方でこだわりはありますか? アカボシ:撮影する時の食べ方と撮影がない時の食べ方は全然違います。思うがまま食べると動画にメリハリがなくなり編集が難しくなるので、撮影時だとブタはブタ、スープはスープ、麺は麺とパートごとに分けて食べています。本当はスープから飲んで、麺をすすって野菜にスープをかけて平らげたいのですが(笑)。 ――再生数を伸ばすための戦略はありますか? アカボシ:最初に見栄えの良いブタからたべて、ヤサイを食べて、ようやく麺に到達するようにしています。ブタを最初に食べたほうが動画の見栄えとして「シズル感」が出て、食欲をかきたてて再生数が伸びます。一方で、個人的には大好きなのですが汁なし系、まぜそば系は見た目のインパクトが出ないのと、混ぜると見た目が美味しそうに見えないので再生数は伸びにくいです。人気のラーメン店でもまぜそば系をあまり登場できないのはそういう理由です。あとは最近の傾向として知名度がない店はなぜか伸びないです。直系二郎は伸びやすいので、それを軸にあまり有名でない二郎系の名店をはさむ形で、なるべくどの動画も観てもらえるように投稿しています。 ――直系二郎の店は撮影NGの店が多いような気がするのですが撮影できるのですね。 アカボシ:あくまで聞いた話で真偽はわかりませんが、当初はほとんどの二郎で撮影が大丈夫だったみたいです。でも、ある店舗で無断撮影した人がいて、そこから動画NGが波及していったそうです。マシマシにしてほとんど残すみたいなマナーの悪い人も増えてきたのもきっかけのひとつです。一時は全面禁止にしようという流れがあったようですが、いまでは個別に相談して撮らせていただける店舗もあります。