〈マンダリン オリエンタル 東京〉38階の〈ケシキ〉で、素晴らしい眺望と新料理長のイタリア料理を!
“自家製スパゲットーニ 柑橘バター 牡蠣のチャコールロースト ラムソン 焦がしレモン”は、自家製パスタにこだわるフルビオさん渾身の一品。少し太めで歯応え満点のスパゲットーニが柑橘バターソースによくからむ。ソースは酸味が効いていて、柑橘の香りが豊か。牡蠣の炭火焼は香ばしくて非常にクリーミーで、イタリア・チェターラ産のアンチョビはコクがあって塩気もしっかりしている。
魚料理は、鰆(さわら)の変化を楽しめる“鰆 サボイキャベツ 色とりどりのビーツ ソレル”。腹の部位はローストして旨味を増し、背の部位は甘味のあるサボイキャベツで包んでスチームし、滋味を引き出した。魚の出汁に北海道のビーツとソレルを合わせたソースは酸味がしっかりめで、ビーツのマリネがよいアクセント。
“国産牛サーロイン トマト風味ザバイオーネ スイスチャード モスタルダ マスタード”では、脂たっぷりのサーロインをミディアムレアに仕上げた。トマト風味のサバイオーネソースは濃厚でほんのりとした酸味で軽やか。スイスチャードの茎で作ったソースは心地よい苦味があり、自家製の粒マスタードソースはパンチがある。いろいろなソースがあって変化を楽しめるのがいい。
様々な風味を体感できるのが“パンナコッタ ハチミツのキャラメリゼ ベリーシャーベット オリジナルティーのシロップ”。パンナコッタの下にはスポンジ生地が底に敷かれており、カラメリゼした蜂蜜のアイス、ラズベリーの形をしたソルベで構成されている。ベルガモットとウーロン茶をブレンドしたマンダリンオリエンタルティーのジュレがとても上品。 イタリアワインが充実しており、シェフソムリエを務める池田大輝さんがベストな1本をチョイスしてくれる。“ルナリア ペコリーノ アンセストラル ブリュット ナチュレ 2022”(1万円/ボトル)はイタリア・アブルッツォ州のナチュラルスパークリングワイン。豊かなミネラルとなめらかでフルーティな味わいがある。シチリア州の“ドンナフガータ キアランダ シャルドネ 2020”(1万6000円/ボトル)は酸味とミネラルのバランスがいい。バニラのような優雅な香りもあり、前菜や魚介料理にぴったり。