エンブラエルC-390、匿名顧客が2機発注 10番目の採用国
エンブラエルは現地時間12月27日、中型輸送機C-390「ミレニアム」を匿名顧客が2機発注したと発表した。契約には、包括的なトレーニングとサポートパッケージ、スペアパーツの供給も含まれる。 【写真】C-390の機内 今回契約が成立した機体は、人員や車両の戦術的輸送、人道支援、災害対策、医療搬送など、顧客のニーズに合わせた特別仕様になるという。ブラジル、ポルトガル、ハンガリー、韓国、オランダ、オーストリア、チェコ共和国、スウェーデン、スロバキアに続き、新たな顧客はC-390を選定した10番目の国になるとしている。 C-390は、リージョナルジェット機世界最大手であるブラジルのエンブラエルが開発した双発の中型輸送機で、2015年2月3日に初飛行。最大ペイロードは26トン、航続距離は26トン搭載時が2000キロ(1080海里)、フェリー時が6241キロ(3370海里)、最高巡航速度はマッハ0.80(470ノット)で、貨物や物資、部隊の輸送、捜索救助など、多目的に運用できる。ロッキード・マーチンのターボプロップ戦術輸送機C-130「ハーキュリーズ」の置き換えなどで採用が進んでいる。 ブラジルとポルトガルは空中給油・輸送型のKC-390、ハンガリーとオランダ、オーストリア、チェコ、韓国、11月に選定したスウェーデンはC-390を選定した。
Tadayuki YOSHIKAWA