ネガティブな性格を科学で変える? オックスフォード大学教授の研究が話題
■ネガティブな性格は訓練で修正できる しかし、フォックス教授が研究を続けると、さらに意外なことが判明。最新の研究では、『セロトニン運搬遺伝子』の弱いタイプの人は、ネガティブな逆境に弱い反面、ポジティブな出来事への反応性も高い。つまり『セロトニン運搬遺伝子』は「楽観的か悲観的を決める」遺伝子というより、「環境への感受性を変える」遺伝子だった。そして、無意識にネガティブなことに注目する傾向は、認知心理学のトレーニングで修正でき、そうすると脳内にも変化が起こり「悲観脳」の活動を抑制できることがわかってきている。 『セロトニン運搬遺伝子』の性質から考えると、ネガティブなことばかりが気になり、前向きになれないという人こそ、ポジティブに考え方を変えていくトレーニングをして、肯定的な経験を重ねていくことで、逆に「楽観脳」を強められる可能性を持っている、ということになる。フォックス教授のこの発見をまとめた著書『脳科学は人格を変えられるか?』は大きな話題を呼び、欧米5カ国で翻訳されている。あなたの性格もより前向きに変えるヒントが見つかるかもしれない。