【闘病】筋肉痛ではなく難病「SLE」だった…10代で発症、病気と共に生きる方法とは?
日々悩み、試行錯誤しながらSLEとの生き方を模索
編集部: xuさんの現在の体調について教えてください。 xuさん: 数年前に「線維筋痛症」の疑いがあると言われました。そのせいか、SLEの症状が落ち着いていても痛みやだるさがあり、時々寝込むこともあります。ですが、それ以外は問題なく生活できています。仕事もフルタイムの正社員で働きに出るのではなく、在宅勤務のフリーランスで自分のペースで仕事ができていることも、再燃を防止できた理由なのではないかと感じています。 編集部: 普段から注意していることはありますか? xuさん: 自分のキャパシティを超えないように、60~70%もしくは50%くらいの力で過ごす意識をしています。エンジンを吹かしすぎずにゆるく生きようと心掛けるようになりました。 編集部: 高校生という若い頃にSLEを発症されましたが、過去の自分に声をかけるなら何と助言したいですか? xuさん: 「頑張りすぎないで。辛い時は休む、異変を感じたら病院に行くことを大事にしてほしい」と伝えたいです。私は過去に4度再燃を経験しています。再燃した時はいつも疲労やストレスがパンパンに溜まった状態でした。 編集部: xuさんと同じくSLEを抱えている方、病気を知らない方に向けて一言いただけますか? xuさん: SLEは比較的若い女性に起こりやすい病気です。私のように高校生から発症することもあれば、20・30代のやりたいことがたくさんある時に発症し、絶望してしまうこともあるかもしれません。ですが、今の時代はSLEでも生きることができます。少しでも異変を感じたら病院に行っていただき、早期に治療を開始することが大切です。専門医も少なく、診断に難航するかもしれませんが、治療することで健常者のように普通の生活を送ることは可能です。SLEは見た目ではわかりにくい病気ですが、このような病気があることをぜひ広く知っていただければ幸いです。 編集部: xuさんが医療従事者の方に伝えたいことはありますか? xuさん: 主治医をはじめ、看護師など医療従事者の方にはいつも助けられています。特に本当に多忙な主治医には頭が上がりません。「ステロイドをできるだけ増やしたくない」という共通認識の下で、一緒に治療できていることに感謝しています。また、看護師のみなさんも暖かい対応をしていただき、辛い治療も乗り越えられています。ただ、膠原病専門家の先生がもっと増えていただけると、通院のハードルが下がるのでとても助かるなと感じます。 編集部: 最後に記事の読者向けにメッセージをお願いします。 xuさん: SLEは見た目ではわかりづらく、仕事や日常生活において周囲からの理解が得づらい病気だと思います。それまでできたことができなくて、落ち込んでしまうことも多々あります。ですが、できなくなったことではなく「できること」に目を向けて生きてください。世界は思っているよりもできることにあふれています。私自身、何度も悩みながら試行錯誤し、なんとかSLEと一緒に生きる道を手探りで見つけていっています。そして、あなたは1人ではありません。あなたを支えてくれる人たちを大切に、なによりも自分のことを最優先に大切にして、生きていきましょう。また、SLEは症状に個人差がある病気ということを知ってほしいです。何も症状が出ず普通に生活している方もいれば、治療を行っていても日常生活に支障をきたしている方もいらっしゃいます。全部は理解できなくても、目には見えない病気を抱えている人がいるということを、頭の片隅に置いていただければ幸いです。