池田亮司、エストニア国立博物館で個展開催
フランスと日本を拠点に国際的に活動するアーティスト・池田亮司。その個展が、エストニア国立博物館で開催される。会期は11月2日~2025年3月2日。 池田は1966年岐阜県生まれ。超音波、周波数、音そのものの本質と細部に焦点を当てた作品を制作するアーティストで、コンピュータとテクノロジーを最大限に駆使し、音、イメージ、数学的概念などを素材に、ライブやインスタレーションを行う。2006年より「データ」をテーマに映像やオブジェ、サウンド、ニューメディアの作品からなるプログラム「datamatics」を展開し、不可視で多様な実体性を持つ「データ」を知覚する可能性を探求。90年代初頭よりアーティスト集団「ダムタイプ」の舞台音楽を担当するほか、2000年からはカーステン・ニコライとのコラボレーション・プロジェクト「cyclo.」としても活動している。 池田は今回、エストニア国立博物館のために2つの新作を制作。タルトゥ大学エストニア・バイオセンターの科学的データに基づいたオーディオビジュアル・インスタレーションと、エストニア・フィルハーモニー室内合唱団とのコラボレーションによるサウンド・インスタレーションとなる。 また、これまで弘前れんが倉庫美術館などでも展示されたオーディオビジュアル・インスタレーション《data-verse》も展示されるという。 なお会場となるエストニア国立博物館は、2016年にリニューアルオープン。設計はダン・ドレル、リナ・ゴットメ、田根剛によるもので、第二次世界大戦時に旧ソ連が軍用地として占領していた跡地のなかにある、滑走路の延長線上に位置しており、わずかに傾斜した屋根が未来に向かって前進することを象徴している。