元カーデザイナー渕野健太郎が選ぶ今年の1台は「レクサス GX」━━【若者はこれに乗れ! KURU KURAカー・オブ・ザ・イヤー2024-25】
家族でお出かけしたいクルマ
■スバル レガシィ アウトバック|Subaru Legacy Outback 2025年3月末で、日本での注文受付が終了してしまうこのクルマは、スバルの中でも一番スバルらしいクルマだと思います。 そのオールマイティー性は唯一無二の個性で、比較するクルマが実はいないんですね。サルーンの快適性に加え、地上高の高さから道や環境を選ばない走破性能。また山にも街にも似合う絶妙なスタイリングと、まさにキング・オブ・クロスオーバーではないかと思います。 このクルマの乗り心地、室内の広さ、質感の高さなら、家族からも文句は出ないはずです。さらにアイサイトXの優秀さには驚くはずだし、後席シートヒーターは本当にありがたい装備です。販売が終了してしまう前に、今買っておくのは大正解だと思いますよ。
運転が楽しいクルマ
■ミニ クーパー|MINI Cooper 2024年に新型が出ましたが、最大のトピックは円形のディスプレイでしょう。正直、これだけで欲しくなりました。MINIの伝統であるセンターの大型円形メーターを、カタチを継承しつつ大きく進化しているのが良いところです。とにかくグラフィックが美しいし、ユーザビリティも良いですね。 さらに選べる8つのモードは、モニターのインターフェースとプロジェクターによるアンビエント・ライトでコーディネートされ、さらには音声も変わるので気分次第でインテリアの表情を大きく変えることができます。純粋な走りの楽しさはもちろん、これまでにないドライビング体験ができるクルマです。
いま20代だったら欲しいクルマ
■マツダ ロードスター(ND)|Mazda Roadster(ND) 私は20代の頃、スズキ カプチーノ、BMW Z3、アウディ カブリオレ、と3台立て続けにオープンカーに乗っていました。日本ではオープンカーが気持ちのいい時期はかなり少ないですが、「気候」と「場所」がドンピシャにハマると他には変え難い気分になりましたね。 今売られているクルマの中では、ロードスターが一番です。秀逸なデザインは年数がたっても全く色褪せません。初代NA型ももちろん魅力的ですが、現行ND型もデザイン史に残るデザインだと思います。敬遠されがちなオープンカーですが、ぜひ若いうちに乗ってください。大袈裟にいうと、人生観が変わるかも? です。
文= 渕野健太郎 写真= トヨタ