夢を見てしまいました…妻亡き後、孤独に暮らす資産5,000万円・72歳の年金暮らし男性。ある日受け取った「胸躍るメッセージ」に歓喜した数ヵ月後、悔恨の老後破綻へ【CFPの助言】
早くにパートナーを亡くしたり独身のまま老後を迎えたりして、孤独を感じている高齢者は少なくありません。今回はそんな孤独につけこまれた結果、老後資産をほとんど失ってしまった男性の事例を小川洋平FPが詳しく解説します。 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
妻を亡くし孤独な72歳、思い切って始めたSNSに届いた1通のメッセージ
高橋正一さん(72歳・仮名)は、年金暮らしをしながら静かな老後を送っていました。資産は5,000万円、年金は月20万円と、経済的には十分な余裕がありましたが、5年前に最愛の妻を亡くしてからというもの、一人で暮らしていました。 子どもたちは独立して遠方に住んでおり、連絡も時折の電話程度。家に帰っても話し相手もいない生活に寂しさを感じていました。とはいえ、年齢も年齢ですので、今から誰かと一緒になろうという気もなく、行きつけのスナックで店のママやスタッフと話をするのが唯一の楽しみでした。 妻が亡くなってから2年ほど経った頃、心に空いた隙間を埋めるかのように高橋さんはSNSを始めました。最初は子供達が投稿している孫たちの写真を見る程度でしたが、扱いに慣れてくると、次第に同年代の交流ができるグループに参加したり、しばらく疎遠だった旧友と繋がってやりとりをしたり、気軽にコメントを投稿するようになりました。 そんな中、ある日高橋さんの投稿にメッセージが届きます。送信者は以前高橋さんが通っていたスナックでバイトしていたことがある早苗さんという40代の女性でした。高橋さんも数回会ったことがある程度でしたが、面識もある人からのお友達申請だったので、高橋さんも喜んで承認しました。 早苗さんは店を辞めても近くに住んでいたようで、SNSで高橋さんと繋がったことをきっかけに、高橋さんが体調を崩したことを投稿すれば「お身体は大丈夫ですか?」など気遣う言葉を送ってくれたり、「手間は一緒だから」とおかずも作り届けてくれることもありました。そんな高橋さんの孤独な心に染み渡りました。 こうして交流を続けているうちに、高橋さんは早苗さんと一緒に食事に行くようにもなり、自分より20歳以上も若い早苗さんと一緒になりたいと考えるようになりました。
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