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山口亮

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東京大学先端科学技術研究センター特任助教

報告

補足気になるのは、正体不明の2発目のミサイルだ。詳細は不明だが、誘導複数目標再突入体(MIRV: Multiple Independently targetable Reentry. Vehicle)の可能性がある。北朝鮮は先月末、MIRVの発射実験を行ったと主張し、「個別機動戦闘部」と「欺騙体」の分離となる画像も公開した。韓国は発射が失敗したと推定しているが、これは弾頭の分離の探知と追跡が不可能だったからだとも考えられる。技術的にはまだ発展途上だと考えられるが、北朝鮮は「国防5ヵ年計画」の課題の一つであるMIRVを実戦配備に向け開発と技術向上を進めていることは間違いない。北朝鮮は日米韓のミサイル防衛システムを突破するMIRVと変則軌道ミサイルの開発と実戦配備を進めているため、防衛力の更なる強化が求められる。

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    軍事/生き物ライター

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コメンテータープロフィール

山口亮

東京大学先端科学技術研究センター特任助教

東京大学先端科学技術研究センター特任助教。長野県佐久市出身。専門は防衛政策、安全保障、国際政治、比較政治、交通政策。オーストラリア国立大学アジア研究学部卒、同大大学院戦略防衛研究科修士課程修了(豪)、ニューサウスウェールズ大学大学院キャンベラ校人文社会研究科博士号取得(豪)。パシフィックフォーラム研究フェロー(米)、ムハマディア大学マラン校客員講師(尼)、釜山大学校経済通商大学国際学部客員教授(韓)を経て、2021年8月より現職。主著に『Defense Planning and Readiness of North Korea: Armed to Rule』(Routledge, 2021)。

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    補足この「包括的戦略パートナシップ」は同盟に近いものではあるが、日米・米韓同盟ほど深く密接したものではな…続きを読む

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