「魚がとれすぎて…船が傾いた」救助の船員 2人死亡 3人不明 鹿島沖漁船転覆事故
日テレNEWS NNN
見解不明者が、無事に救助されることを願う。 波高0.5m、とても穏やかな海である。穏やかなゆえに、多くの魚が網に入た状態で引き上げようとしたところ、網の重さによりバランスを崩し、転覆したことが考えられる。また、黒潮の流れが強く、網に強い負荷が架かっていた可能性もある。 茨城県沖では、サンマ、サバなどの魚種が不漁のため、イワシ漁に重点が置かれるようになった。イワシは、20年周期で豊漁と不漁を繰り返していると言われる。一作年から豊漁のピークに当たっている。今までの経験以上にイワシの群れの密度が濃かったと予想される。 転覆、沈没。さらに2人が死亡し3人が不明は、極めて被害の大きな事故である。まず、不明の方の救助を最優先とし、転覆した船の捜索が進められるだろう。 船の構造、漁業管理などの検証を行い、再発を防止するための施策を検討しなければならない。 亡くなられた方のご冥福を祈る。
東海大学海洋学部教授。1962年千葉県出身。学習院大学経済学部卒後、金融機関を経て日本船舶振興会(現日本財団)に勤務。勤務の傍ら埼玉大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。2009年東海大学教授。海難審判庁業務改善委員会委員、国土交通省海洋政策懇談会委員、東京都専門委員などを歴任。八重山自然大使。海洋コメンテータとして各種メディアで海洋問題を解説。著書、日本の国境(新潮新書)ほか多数。
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