提言美理容師の業界でも、食品関係の場でも、同様のことを聞きます。「給料面以上に、直接的なやりがいや、自分の自由がきく労働環境を求める」「下積みが嫌がられる」。これは美容師に限らず、典型的な現代青年の姿でると理解したいと思います。 若者も、やる気や能力がないわけではありません。調査によれば、自己成長は求めるし、社会貢献もしたいと願っています。ただ、そのために苦しいことを我慢するのは嫌だと感じています。縛られること、地味なことは嫌です。 私たちが、そんな若者を育ててきました。個人を尊重し、自由で楽しい雰囲気を与えてきました。大学教育でも、昔は1、2年生の時は一般教養がメインでしたが、それでは不満が出るので、早い段階で面白そうな専門科目を入れています。 嘆いていても仕方がありません。若者におもねってはいけませんが、若者にとって魅力的な職場づくりは、どの業界でも必要でしょう。
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コメンテータープロフィール
1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。
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