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碓井真史

碓井真史認証済み

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

報告

提言北九州の事件、三宮で70代女性が刺された事件、そして今回。この事件に関しては不明ですが、無差別通り魔事件はしばしば連続します。大きく報道されることで、犯罪予備軍が刺激されるからです。 自分の人生に絶望している。孤独の中で死を考えている。しかし人生の終わりに、大きなことをして社会への恨みを晴らし、自分の偉大さを示したい。そう考えているのが、通り魔の犯罪予備軍です。 大きく報道される、世間が大騒ぎする、それが犯人に満足感を与えます。通常の犯罪の場合は、犯行後にすぐ逮捕となれば犯罪抑止につながります。しかし通り魔大量殺人を考える人は、逮捕を恐れず死刑を望む人さえいます。迅速な犯人逮捕の報道も、犯行を止める力にならないのです。 許せない凶悪犯罪ですが、冷静な報道を。孤独と絶望に苦しんでいる人に、温かな一声を。犯罪にブレーキをかけるのは、良い仕事や仲間など「社会との絆」ソーシャルボンドです。

コメンテータープロフィール

碓井真史

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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