解説記事内では「この木内氏による試算は、所得税の基礎控除などを103万円から178万円まで引き上げる一方で、それ以上の年収の人には従来通りに103万円の基礎控除などを適用する」という施策が提案されています。 税収減を懸念して誰もが考える案で、「基礎控除など」が具体的に何なのか示していません。 それを具体的に考えるのが簡単ではないから、いま問題となっています。 どうやって「それ以上の人」に従来通りの基礎控除などを適用するのか。「基礎控除など」という抽象的な表現は何のことを言っているのか、本文から考える必要があります。 制度を変更するのは簡単ではありません。基礎控除や給与所得控除を総合的に改正する必要があり、行政事務を考慮すれば今年度の改正は現実的ではないことも認識しなければいけません。
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コメンテータープロフィール
日本大学理工学部を卒業後、東京国税局に入庁。2年と1ヶ月で退職後、吉本興業で芸人となる。2023年3月、東京大学文科ニ類に合格。著書に『お金の貯め方増やし方』(東洋経済新報社)などがある。