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高野龍昭

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東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

報告

見解保育士の給与水準は、介護職員や看護師等と同様、公定価格(保育所に自治体から支払われる委託費•補助金)によって実質的に決まります。保育士の給与引き上げ等のため、2013年以降毎年、その委託費•補助金に処遇改善の費用を上積みする累次の見直しが行われてきました。実際、政府の示すデータでは、保育士の平均給与(月収換算)は2013年に25.8万円だったものが2023年は32.1万円に上昇しています。 今回のこども政策担当相の表明は、それをさらに上積みし、全産業平均の給与(2023年で36.9万円=政府データ)に遜色ない水準にする意図を示したことに他なりません。 介護職員等の給与水準に関しても同様の期待はありますが、それは難しいはずです。政府の方針である「全世代型社会保障」では、「高齢者の(介護•医療の)給付の見直し」「現役世代•若者世代(子ども•子育て施策)の給付の整備」が謳われているからです。

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  • 小崎恭弘

    大阪教育大学教授/元附属小学校長/ファザーリングジャパン顧問

    解説保育士の給与の引き上げは、保育業界としては歓迎できるものです。待機児童数は大幅に減少しており、ピーク…続きを読む

コメンテータープロフィール

高野龍昭

東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

1964年・島根県生まれ。1986年から医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーの実務を経験し、2005年から東洋大学で介護福祉士などの福祉専門職養成と高齢者福祉・介護保険制度・ケアマネジメントの研究を行う。社会福祉士・介護支援専門員。

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