Yahoo!ニュース

多田文明

多田文明

認証済み

詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

報告

解説高等裁判所において、旧統一教会と取り交わした「将来にわたり献金の返還請求などをしない」という合意条項について「元信者の原告に著しく不利益な内容で、公序良俗に反して無効」と判断されて、審理差し戻しとなりました。 旧統一教会は高額な献金をした信者らに「損害賠償請求などを行わない」とする念書を書かせたり、返金する際にこの種の内容を合意書に記載するなどの事例が報告されています。それがもとで敗訴する裁判も出ていますが、他の返金裁判にも大きな影響を与えるとみられています。 すでに岸田首相は、こうした念書を作成されること自体が「法人等の勧誘の違法性を基礎づける要素の一つとなる」と答弁していますが、司法の場でも、それが示されつつあります。 元信者の母親が1億円以上献金して、返金を求めている裁判も念書により1、2審で敗訴し現在最高裁に上告中の裁判もあり、今後こうした裁判の判決の行方も注目されています。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった88

コメンテータープロフィール

多田文明

詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)

多田文明の最近のコメント