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多田文明

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詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

報告

「落とし主」を装い指輪を騙し取ろうとした男が逮捕されました。 最終的には、警視庁を騙す形になりますが、その前に容疑者は、商業施設等「落とし物」がありそうな所に電話をかけていたとのことです。当然、電話を受けた方は、落とした人の気持ちを思い、丁寧に詳細を教えてあげたことでしょう。 一連の行為が事実とすれば、人々の善意に付け込むような手口といえます。 これは特殊詐欺のアポ電(詐欺の前触れ電話)に似ています。この電話で詐欺犯らは相手の情報を収集しますが、今回の事件でも、落とし物のあった事実を収集した上で、騙す行為が実行されたと思われます。 心配なことは、すでにこの手法が他にも行われている可能性です。あるいは、今後、似たようなことをする者も現れるかもしれません。 落とし物の電話を受けた商業施設、鉄道関係者はこの手口を知って、落とし物を聞き出そうとする、前触れ電話には気をつける必要があります。

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コメンテータープロフィール

多田文明

詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)

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