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多田文明

多田文明認証済み

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詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

報告

全国規模だからこそ、10億円もの不正受給が可能だったといえるわけで、勧誘グループが全国で15か所、40人以上いるのが事実とすれば、その組織性、悪質さが見てとれて、非常に衝撃的です。 セミナーという閉鎖的な環境に入れられると気持ちが高揚し、騙す側の思惑にはまりがちになります。例として催眠商法では、笑い、お得感などを煽られて、高齢者などはその場の雰囲気に飲まれて、断り切れずに商品などの購入をしてしまいますが、それと同じように、誘い込まれた人たちは、一方的に話されるなかで、言葉巧みに不正受給の申請に誘われたと思われます。そうした意味で、不正受給の方法を教えるのに、セミナーを使ったのは非常に効果的だったといえます。 あとは、資金の流れが問題です。これだけ組織的であれば、手数料をどう回収していくのか、その辺りの流れも決められていたと考えます。その辺りの解明も今後なされると思います。

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コメンテータープロフィール

多田文明

詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)

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