振り込め詐欺等の特殊詐欺の被害を止めるには、利用者に注意を促す対策だけでは、限界も感じています。今、被害の増えている「還付金詐欺」を止めるには、不正利用されている口座自体を止める必要があります。 昨今の国際ロマンス・フレンド詐欺でも、銀行口座に多額のお金を振り込ませますが、やはり不正口座が利用されています。また暗号資産で送金させることもあり、わずか数か月で億もの金が暗号資産交換所に開設したばかりの人たちから、数日のうちに次々に入金されるケースもみられます。しかも、その後すぐに別口座に送金される行為が繰り返されています。 AIを利用することで、不自然な金の流れが把握されて、未然に被害を防ぐことに期待しています。 しかし一方で分析開始が「来年3月から」ですので、まだ先です。その間にも被害は起こり続けます。疑わしい取引状況の把握を含めて、早急な民の側での資金洗浄への対策も必要です。
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コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)
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