「死神」と批判されても―― 750人以上の安楽死を手助けしたスイスの医師 強い信念と重たい負担
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補足この記事はつらい状況であれば自己決定権が何よりも大切であるということを間接的に肯定しているようにみえます。自己決定権が社会倫理に勝るといい始めたのはアメリカ合衆国憲法からであり、その考え方が広がったのはこの20年です。治療できない身体疾患で安楽死を望む気持ちはわかりますが、ここで問題となっているのはその是非だけでなく、医師がそれを幇助するか、人間は個人の幸福のためなら種族の意志は無視できるかどうかを含みます。医師は、個人の人権を尊重する一方で社会が道徳とするものに基づいて命を救わねばなりません。多くの安楽死推進の医師は家族の死を間近でみて死を一人称か二人称だけで考えています。しかし人の死は本人とその家族だけのものでしょうか。
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1993年筑波大学医学専門学群卒業。 筑波大学附属病院、茨城県精神保健福祉センター、茨城県立友部病院、筑波大学保健管理センターを経て現職。青年期精神医学、災害精神医学、自殺予防学が専門。様々な時事問題に隠れるメンタルヘルスの諸相を、個人と社会の相互関係から考察する。茨城県災害・地域精神医学研究センター部長、日本自殺予防学会理事も務める。著書「つながりからみた自殺予防」など。
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