補足皇族費の増額については、さまざまな見方があると思われます。 悠仁さまのご尊父・秋篠宮皇嗣殿下が成年になったときもまた、国から支出される皇族費が、当主の10%から30%へと増額されています。 この根拠は、どこにあるのでしょうか? 宮中行事や各種の記念大会、といった、いわゆる「公務」への従事、ならびに、宮中祭祀(きゅうちゅうさいし)への参列、といった点をもとにしているとみられます。 天皇の国事行為の臨時代行の資格や、皇室会議の皇族議員の選挙権・被選挙権も与えられますので、未成年とは、大きく立場が変わります。 また、「成年式」は、いまから1300年以上前の、奈良時代、和銅7年(714)の聖武天皇の皇太子元服に始まり、平安時代に整ったといわれる伝統の儀式です。皇室費の使いかたへの関心も集まるなか、どういった手順で進めるのかは、むずかしい。進路等が落ち着いたころを見計らって実施するのでしょう。
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コメンテータープロフィール
1980年東京都生まれ。専門は歴史社会学、メディア論。元号や天皇に関する研究を進めている。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(社会情報学)。京都大学総合人間学部卒業後、関西テレビ放送、ドワンゴ、国際交流基金、東京大学等を経て現職。著書に『「平成」論』(青弓社)、『「元号」と戦後日本』(青土社)、『「三代目」スタディーズ』(青土社、2021年2月刊)、共著に『牧野守 在野の映画学』(太田出版、近刊)などがある。
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