提言当事者の会は、昨年9月7日にジャニーズ事務所が加害行為を認めた段階で、当初の目的を果たしていました。被害内容がさまざまだったので補償においての集団交渉はせず、それ以降は、他の被害者の相談窓口を中心に活動してきました。ただ補償もそれなりに進んでいるので、役割もかなり果たしたと判断して解散となった見込みです。 ただこの記事にもあるように、今回のリリースで平本元代表と石丸副代表は、以下のように言及しています。 「補償と救済もまだ道半ばです。元スタッフの性加害事件や誹謗中傷等の二次被害など着手した案件の未解決部分は多数残されている」 被害者の方々に取材をしていて、もっとも苛烈な誹謗中傷の場として最初に上がるのは、この『Yahoo!ニュース』のコメント欄です。ここにコメントされる方はいまいちど慎重になることが肝要でしょう。実際、上の方にはかなり良くないコメントも散見されます。大丈夫でしょうか。
コメンテータープロフィール
まつたにそういちろう／1974年生まれ、広島市出身。専門は文化社会学、社会情報学。映画、音楽、テレビ、ファッション、スポーツ、社会現象、ネットなど、文化やメディアについて執筆。著書に『ギャルと不思議ちゃん論：女の子たちの三十年戦争』（2012年）、『SMAPはなぜ解散したのか』（2017年）、共著に『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学』（2017年）、『文化社会学の視座』（2008年）、『どこか〈問題化〉される若者たち』（2008年）など。現在、NHKラジオ第１『Nらじ』にレギュラー出演中。中央大学大学院文学研究科社会情報学専攻博士後期課程単位取得退学。 trickflesh@gmail.com
