Yahoo!ニュース

白鳥浩

白鳥浩

認証済み

法政大学大学院教授/現代政治分析

報告

解説「減税」をアピールするのであれば、今後の政権は「増税」についても、給与明細に明記する方針をとってはいかがだろうか? 自分の手柄になることだけを強く国民に印象付け、そうではないときには極力国民に知らせないようにする、というのでは、今回の定額減税を給与明細に明記するという理由が必ずしも成り立たない。 しかし、こうして定額減税を給与明細に明記することを義務付けることまでやるようになるということは、岸田首相はこれによって支持率の回復をはかり「自らの下での解散総選挙」を行い、秋の自民党総裁選を乗り切り、長期政権を目指すという戦略を持っていることが明らかである。 はたしてそうなるかどうか。今後の支持率いかんにかかってくる。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった318

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 中北浩爾

    政治学者/中央大学法学部教授

    見解給与明細にわざわざ所得税の減税額を明記させ、負担増についてはそうしないのは、政権の延命のためと思われ…続きを読む

  • 米重克洋

    JX通信社 代表取締役

    見解「6月の衆院選対策」かどうかは別として、減税をアピールしたい意図があるのは間違いない。政府が自ら認め…続きを読む

コメンテータープロフィール

白鳥浩

法政大学大学院教授/現代政治分析

日本政治法律学会理事長。博士(政治学)。日本の政治、選挙、政策変容を中心に、それとの比較で海外の政治変容にも関心を持つ。東京、地方での講義、講演、出演依頼は可能な限り喜んで引き受けている。というのも多様な地域の大学での研究、講義経験や、政治家、ジャーナリスト、研究者、市民からの示唆は、自分の糧であり、その交流は喜びである。国内では静岡大学助教授、長崎県立大学専任講師、海外では英国オックスフォード大学ニッサン日本研究所、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ客員フェロー、ドイツ連邦共和国マンハイム大学客員教授、ノルウェー王国オスロ大学客員研究員等、学会では日本政治学会理事なども歴任した。

白鳥浩の最近のコメント