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清水美穂子

清水美穂子

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ブレッドジャーナリスト

報告

見解パン店は少子高齢化に伴い、減少傾向にある。 2021年の総務省の統計では全国で新設1396軒、廃業2143軒、うち東京都は新設105軒、廃業138軒。毎年、パン・菓子製造業の事業所の廃業は新設を大きく上回る。行列のできる街のパン店にリサーチをすると全員が「ブームを感じない」と答えている。「ブーム」に関してはそもそもマスメディアとパン業界の間に温度差がある。日本のパンは歴史ある欧州諸国に比べて歴史も宗教性もないが、趣向を凝らした新商品が続々と登場し、老若男女みんなが楽しく話題にできるため、メディアを常に賑わせる。一方でその価格は理解されにくい。スーパーの食パンの価格が基準となってしまっているからである。職人のいる街のパン店が失われないために消費者は原材料のこと、パン店の仕事のこと、職人ならではの仕事の価値、すなわち適正価格にもう少し考えを巡らす必要がある。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 井出留美

    食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

    補足パンはロス率が高く、コンビニ、スーパーなどで廃棄が多い傾向にあります。外国産の安い小麦を使うことが多…続きを読む

コメンテータープロフィール

東京出身。2001年より総合情報サイトAll Aboutでガイドを務めることにより、パンに特化した取材執筆活動を開始。注目のベーカリーとつくり手についてWeb、TV、ラジオ、新聞、雑誌等メディアで発信、紹介する一方で、消費者動向やトレンド情報を業界に提供、ベーカリーと消費者の相互理解を深める活動をしている。取材執筆、企画監修、講師、各種コンテスト審査員、コンサルティングなども行う。主な著書『BAKERS おいしいパンの向こう側』(実業之日本社)『日々のパン手帖 パンを愉しむsomething good』(メディアファクトリー)『おいしいパン屋さんのつくりかた』(ソフトバンククリエイティブ)他

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