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重見大介

重見大介

認証済み

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

報告

補足産婦人科医としてのコメントです。 妊娠期〜産後一年以内に発症するうつ病を「周産期うつ」と呼びます。 妊娠中では約10〜12%、産後では約10〜15%の女性に生じるため、決して稀なものではありません。リスク因子はあれど「誰にでも起こり得る状態」と考えておく方が良いでしょう。 産後では育児に伴う要素として当然のように、そして常に、 ・慢性的な睡眠不足 ・自分1人の時間がほとんど取れないストレス ・子どもの健康を守らなければならないという精神的不安と負担 ・自分自身のアイデンティティの揺らぎ(母親としての存在への移行) などを抱えることになります。 自分自身では異変に気づきにくいため、パートナーや家族が気にかけること、サポートを惜しまないことが大切です。 本記事にもあるようにパートナーが一時的に仕事をセーブすることや、産後ケア施設やサービスなどの活用をぜひご検討ください。

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  • 稲葉可奈子

    産婦人科専門医 / 医学博士

    補足産後うつは、育児疲れだけでは説明できない倦怠感や抑うつ、不眠などで、産後の女性の10-15%がなると…続きを読む

コメンテータープロフィール

重見大介

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

「産婦人科 x 公衆衛生」をテーマに、女性の身体的・精神的・社会的な健康を支援し、課題を解決する活動を主軸にしている。現在は診療と並行して、遠隔健康医療相談事業(株式会社Kids Public「産婦人科オンライン」代表)、臨床疫学研究(ヘルスケア関連のビッグデータを扱うなど)に従事している。また、企業向けの子宮頸がんに関する講演会や、学生向けの女性の健康に関する講演会を通じて、「包括的性教育」の適切な普及を目指した活動も積極的に行っている。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

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