Yahoo!ニュース

重見大介

重見大介

認証済み

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

報告

補足ここでの卵子凍結は、個人的な理由でしばらくの間妊娠・出産が難しいと考えている女性を対象としたもので、選択肢の一つとして女性にとっての味方になるものでしょう。 こうした情報をしっかり知り、自身のライフプランについて考えることはとても大事で、卵子凍結というテーマをきっかけに各自が真剣に考える機会を持つことはとても意義があると思います。 ただ、デメリットや注意点もあります。 例えば身体への負担(投薬や針を刺しての卵子採取など)、金銭的な負担(複数個の卵子を長期間保管すると合計で百万円以上かかることもある)があります。そして、卵子凍結をしていても100%子どもを持てる保証はありません。海外の研究報告では、最終的に生児を得られたのは約4人に1人でした。また、妊娠時には年齢を重ねていることによる合併症等のリスクが上がることは避けられません。 包括的に、正しい情報が認知されることを願います。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった125

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 中塚幹也

    岡山大学教授 産婦人科医 日本GI(性別不合)学会理事長

    補足2012年の全国の生殖医療施設代表者への調査では,健康な女性の社会的適応での卵子凍結は「問題ない」と…続きを読む

コメンテータープロフィール

重見大介

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

「産婦人科 x 公衆衛生」をテーマに、女性の身体的・精神的・社会的な健康を支援し、課題を解決する活動を主軸にしている。現在は診療と並行して、遠隔健康医療相談事業(株式会社Kids Public「産婦人科オンライン」代表)、臨床疫学研究(ヘルスケア関連のビッグデータを扱うなど)に従事している。また、企業向けの子宮頸がんに関する講演会や、学生向けの女性の健康に関する講演会を通じて、「包括的性教育」の適切な普及を目指した活動も積極的に行っている。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

関連リンク(外部サイト)

重見大介の最近のコメント