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志田陽子

志田陽子

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武蔵野美術大学教授(憲法、芸術関連法)、日本ペンクラブ会員。

報告

見解謝罪文を部分的に切り取って文脈を離れた炎上が起きることは望ましいことではないため、謝罪文全体を掲載したこの記事を「推薦」しました。 削除前の動画は、たしかに見識不足な内容があり、これが植民地支配の歴史トラウマをもつ人々が多く暮らす国々で視聴されたときには、日本の企業やポピュラー文化の水準が深刻に疑われることになると思いました。 しかし、特定の人や民族を排撃することを目論んだヘイトスピーチとは異なり、こうした問題は、アーティストが指摘を受け止めて善処し、今後の活動によって挽回していくことが可能なものです。そのため、こうした表現については法律による規制ではなく、「言論の自由」の中で批判や指摘を受けることで「気づき」が起きることが期待されています。 この件は、社会とアーティストの両方にその「気づき」が起きた事例として、今後のポピュラー文化の発展にとっての「耕しの鍬」になってくれることを願います。

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コメンテータープロフィール

志田陽子

武蔵野美術大学教授(憲法、芸術関連法)、日本ペンクラブ会員。

東京生まれ。専門は憲法。博士(法学・論文・早稲田大学)。2000年より武蔵野美術大学で 表現者のための法学および憲法を担当。「表現の自由」を中心とした法ルール、 文化芸術に関連する法律分野、人格権、文化的衝突が民主過程や人権保障に影響を及ぼす「文化戦争」問題を研究対象にしている。著書に『文化戦争と憲法理論』(博士号取得論文・2006年)、『映画で学ぶ憲法』(編著・2014年)、『表現者のための憲法入門』(2015年)、『合格水準 教職のための憲法』(共著・2017年)、『「表現の自由」の明日へ』(2018年)。

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