Yahoo!ニュース

佐藤みのり

佐藤みのり

認証済み

弁護士(佐藤みのり法律事務所代表)

報告

補足生徒がカンニングしてしまった場合、学校として「指導」するのは当然ですが、それだけでなく、なぜその生徒がカンニングせざるを得なかったのか、その背景に目を向け、「支援」する視点も大切です。 生徒が心のバランスを崩していることはないか、何か大きなストレスを抱えていないか、学校に生徒を追い詰めるような過度のプレッシャーをかける風土はないか…。さまざまな角度から検討し、生徒が健やかに学べるよう、支援することによって、再びカンニングしてしまう事態を防ぐことにもなりますし、他の生徒が同様の事態に陥ることを防ぐことにもなります。 裁判では、カンニング発覚後の指導が適切なものであったかどうかが争われることになるでしょう。学校としては、法的に許される指導であったか否かだけにとらわれず、同様の事態を繰り返さないために何ができるのか考え、子どもにとって安心して学べる環境作りに努めてほしいと感じます。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった6796

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山岸久朗

    弁護士(山岸久朗法律事務所代表)

    見解学校は、生徒が安全に学業をできるよう配慮する義務を負っている。 この裁判の問題はカンニングの是非では…続きを読む

  • 井上智介

    精神科医/産業医

    見解自分の行動が社会的なモラルから逸脱する、俗にいう”ずるいことをした”と自覚する場面は、成人になってか…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐藤みのり

弁護士(佐藤みのり法律事務所代表)

神奈川県出身。中学時代、友人の非行がきっかけで、少年事件に携わりたいとの思いから弁護士を志す。2012年3月、慶応義塾大学大学院法務研究科修了後、同年9月に司法試験に合格。2015年5月、佐藤みのり法律事務所開設。少年非行、いじめ、児童虐待に関する活動に参加し、いじめに関する第三者委員やいじめ防止授業の講師、日本弁護士連合会(日弁連)主催の小中高校生向け社会科見学講師を務めるなど、現代の子どもと触れ合いながら、子どもの問題に積極的に取り組む。弁護士活動の傍ら、ニュース番組の取材協力、執筆活動など幅広く活動。女子中高生の性の問題、学校現場で起こるさまざまな問題などにコメントしている。

関連リンク(外部サイト)

佐藤みのりの最近のコメント