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佐藤丙午

佐藤丙午

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拓殖大学国際学部教授/海外事情研究所所長

報告

記者会見の終了直後に移動しようとする相手に対し、後ろから非難じみた質問を投げかけ、いかにも相手が都合悪い話を拒否して立ち去ろうとしている構図を作るのは、日本独自の文化かもしれない。この方式は、首相官邸の記者会見でもよく見られる光景である。 欧米の記者会見、特に今回のようなG7後の議長国による公式度の高い共同記者会見の場では、質疑で相手から話を聞きだすことが目的の場合が多く、決められた時間を延長して質問を投げかける記者はよく見るが、去り際の構図撮りを目的にしたかのような質問を見ることは少ない。追加の質問が、全く斬新なものであればともかく、それまでの発表や質疑応答の中ですでに丁寧に説明された内容であったので、なおさら違和感を持った。 逆に考えると、質問を投げかけた記者は、首相がまじめに記者会見を再開したので、狙いが外れて少々面食らったのではないだろうか。

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コメンテータープロフィール

佐藤丙午

拓殖大学国際学部教授/海外事情研究所所長

岡山県出身。一橋大学大学院修了(博士・法学)。防衛庁防衛研究所主任研究官(アメリカ研究担当)より拓殖大学海外事情研究所教授。専門は、国際関係論、安全保障、アメリカ政治、日米関係、軍備管理軍縮、防衛産業、安全保障貿易管理等。経済産業省産業構造審議会貿易経済協力分科会安全保障貿易管理小委員会委員、外務省核不拡散・核軍縮に関する有識者懇談会委員、防衛省防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会委員、日本原子力研究開発機構核不拡散科学技術フォーラム委員等を経験する。特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の自律型致死兵器システム(LAWS)国連専門家会合パネルに日本代表団として参加。

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