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佐藤丙午

佐藤丙午

認証済み

拓殖大学国際学部教授/海外事情研究所所長

報告

国連の報告書は2021年3月に発表されたもので、自律兵器の使用の可能性については、1カ所だけ述べられている。それによると、トルコのSTM社のKargu-2あるいは滞空兵器によって兵站部隊とHAFがhunted down and remotely engagedされた、とある。リビアには2020年5月27日にKargu-2が移転された(この場合輸入か)との情報も記載されており、戦場で使用されたのは事実なのであろう。 しかし、Kargu-2は「Kamikaze Drone」とされるもので、基本的には20機編隊のスウォームで飛行し、攻撃の際には体当たりを行う。このため、使用されたとはいえ、本来想定される攻撃方法で使用されたとは断定できない。今回も、兵士を殺害したわけではなさそうである。 実は、このような滞空兵器はすでに多くの国で導入され、作戦で使用されている。日本が未導入なのが気になる。

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コメンテータープロフィール

佐藤丙午

拓殖大学国際学部教授/海外事情研究所所長

岡山県出身。一橋大学大学院修了(博士・法学)。防衛庁防衛研究所主任研究官(アメリカ研究担当)より拓殖大学海外事情研究所教授。専門は、国際関係論、安全保障、アメリカ政治、日米関係、軍備管理軍縮、防衛産業、安全保障貿易管理等。経済産業省産業構造審議会貿易経済協力分科会安全保障貿易管理小委員会委員、外務省核不拡散・核軍縮に関する有識者懇談会委員、防衛省防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会委員、日本原子力研究開発機構核不拡散科学技術フォーラム委員等を経験する。特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の自律型致死兵器システム(LAWS)国連専門家会合パネルに日本代表団として参加。

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