解説強盗致死罪とは、強盗行為の過程で人を死亡させてしまった場合に適用される罪です。この罪が適用されるケースとして、例えば金品を奪う目的で被害者に暴行を加えた結果、死亡させてしまった場合が挙げられます。 一方で、被害者が亡くなった後にキャッシュカードを盗む場合など、構成要件が異なるケースも考えられます。 共犯者全員が暴行を加えてキャッシュカードを奪うという目的を共有し、犯罪を実行した場合には、強盗致死罪が成立する可能性が高いと思われます。この事件において重要なのは、共犯者同士が事前にどのような謀議を行ったか、共犯者全員が強盗という認識があったのか、さらに被害金の分配方法についてどのような取り決めがあったのかという点がポイントになります。
コメンテータープロフィール
22年の警察人生のうち、埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で10年間従事し、数々の重要事件捜査本部において被疑者の逮捕、取り調べ、捜査関係者からの情報収集、被害者対策、遺族担当に関わり、多くの経験があります。また、捜査一課においては、デジタルフォレンジック(デジタル証拠)を収集・ 解析するデジタル捜査班⻑として、パソコン、防犯カメラ、スマートフォンの解析を経験しており、サイバー犯罪捜査においても知識を有しています。
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