解説業務上過失事件としての逮捕に、時間を要したのは多くの捜査項目を時間をかけて慎重に捜査をしなければならない理由があったのだと思います。事件として立証するには、まず多くのそれぞれの分野の専門的な知識が必要です。 沈没した原因が船の故障、人為的ミス、または気象事象に起因するかを解明するためには、船の整備状況や管理状況、他にも引き上げた船の綿密な検証により、船の異常の有無を確認する捜査が必要になります。 さらに、果たして当時の天候が出航可能な天候だったのか否か、万が一、事故が発生したときの回避措置の妥当性や乗車人数に応じた浮き輪などの救命用具が十分足りていたのかを明らかにする必要があります。これは当時の水温や被害者の死因などからも、様々な要素を総合的に検証し、立証する必要があるのです。 様々な証拠からどうしてこのような事故が起きたのか、被害者や被害者遺族のためにも明らかにしてほしいも切実に願います
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コメンテータープロフィール
22年の警察人生のうち、埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で10年間従事し、数々の重要事件捜査本部において被疑者の逮捕、取り調べ、捜査関係者からの情報収集、被害者対策、遺族担当に関わり、多くの経験があります。また、捜査一課においては、デジタルフォレンジック(デジタル証拠)を収集・ 解析するデジタル捜査班⻑として、パソコン、防犯カメラ、スマートフォンの解析を経験しており、サイバー犯罪捜査においても知識を有しています。
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